「俺、今日傘持ってきてない。」 羽柴くんは真顔で答える。 「私もないな、今日は晴れって言ってたし!」 私はねっ!と、夏実に同意を求める。 「そうだね~…全くよ…」 夏実も私に同感する。 そんな話をして間もなく移動教室へとたどり着いた。 先生の話を聞きながらボケーっとする私。 『彼氏君も由季のあやふやな態度で接っせられると不安になるんじゃない?』 恭くんのこの言葉が私の胸に大きくのし掛かってくる。