途中、廊下を歩いていたら先生に荷物運びを頼まれ夏実と別れた。



「はぁ、…」


無意識に漏れる溜め息。



「由季…」


あぁ…今会いたくない人が目の前にいる。



「恭くん…」


「由季…決めた?決断は…」



恭くんは他人事みたいに微笑む。



「ねぇ、やっぱり、私は――」


「由季…本当にアイツのこと好きなの?」



え?な、んで急に…そんなこと…




恭くんの言葉に私は目を見開く。