「いいの。俺が一緒に行きたいだけだから♪」
「羽柴くん…ありがと!」
そして私達は小走りで教室に向かった。
ギリギリ間に合ったので良かった。
「で、ここにxを代入すると――」
私が座った席は窓際なので校庭がよく見える。
私が校庭を見ているとサッカーをしている信を見つけた。
シュートをビシッと決めて昌くんと喜ぶ信に私もつられてにこりと笑う。
しかし、今は授業中なので私は気を取り直して黒板に書いてある問題をノートにしっかりと書き写した。
「んーー!!終わったぁ!」
授業が終わりその場で背伸びをする夏実に私は小さく笑う。
「次で最後だよ!頑張ろ!」
私は教科書を持ち夏実に声をかけた。


