「あ、けたの?」 由季の表情はまるで否定をして……と、言う目。 「見てないけど…」 俺がこう返すと由季はホッとしたのか息を深く吐いた。 「そうなんだ…でも!信のことだから開けようとしたでしょ…」 由季はふふっと微笑みながら紅茶を飲む。 「まぁ、気になったし…」 「そう……でも次からは勝手に開けちゃダメだよ!」 由季はそう言い小指を俺に指す。