こ、こわっ…‼︎陽ちゃんって、こんな顔もするんだ。
二十八年一緒にいて、初めて見たかも。
「どういうことだよ」
「いや、わたしにもよくわかんないけど…。昨日二度ほど、抱きしめられたといいますか…イタッ‼︎」
容赦なく陽ちゃんの手のひらが、ベシッと頭に落ちてきて一瞬肩を竦めた。
「バカはる。なにやってんだよ‼︎」
「そんなこと言われたって…‼︎」
「はるに隙があるから、抱きしめられんだろ⁉︎オトコの前だとガード緩くなってんじゃねぇの。三十過ぎて性欲止まんなくなったか⁉︎」
「そ、そこまで言わなくたって‼︎もういい…っ⁉︎」
立ち上がろうとしたわたしの腕を少し乱暴に掴み引っ張ると、そのまま陽ちゃんの腕の中におさまった。
「ごめん、言い過ぎた。でも、心配なんだよ。はるはオレの唯一の姉貴だろ?大事な姉貴が不倫とかイヤに決まってんだろ?はるは、オレが人妻と付き合ってても平気なのか?」
「……やだ」
陽ちゃんが不倫してたら、わたしも全力で反対してるかも。
だから陽ちゃん、こんなに怒ってるんだ。
考えれば、わかることなのに…。
二十八年一緒にいて、初めて見たかも。
「どういうことだよ」
「いや、わたしにもよくわかんないけど…。昨日二度ほど、抱きしめられたといいますか…イタッ‼︎」
容赦なく陽ちゃんの手のひらが、ベシッと頭に落ちてきて一瞬肩を竦めた。
「バカはる。なにやってんだよ‼︎」
「そんなこと言われたって…‼︎」
「はるに隙があるから、抱きしめられんだろ⁉︎オトコの前だとガード緩くなってんじゃねぇの。三十過ぎて性欲止まんなくなったか⁉︎」
「そ、そこまで言わなくたって‼︎もういい…っ⁉︎」
立ち上がろうとしたわたしの腕を少し乱暴に掴み引っ張ると、そのまま陽ちゃんの腕の中におさまった。
「ごめん、言い過ぎた。でも、心配なんだよ。はるはオレの唯一の姉貴だろ?大事な姉貴が不倫とかイヤに決まってんだろ?はるは、オレが人妻と付き合ってても平気なのか?」
「……やだ」
陽ちゃんが不倫してたら、わたしも全力で反対してるかも。
だから陽ちゃん、こんなに怒ってるんだ。
考えれば、わかることなのに…。

