気づけばキミと恋に落ちて

双子でもないのに陽ちゃんは、ムカシっからなにかとすぐ気付く。


わたしなんて陽ちゃんの変化にあまり気付かないのに…。


「オトコ関係か?」
「そ、んなの陽ちゃんに、」
「関係ない、って?」


相手が妹なら相談できることも、やっぱりオトコだから素直に言えるはずもない。


「少なくともオレ、はるより恋愛経験豊富だと思うけど?」
「…う」


それは、ごもっともです…。


わたしの弟のくせに、オンナのわたしより可愛い顔しちゃってさ。


バレンタインとか紙袋イッパイにもらって帰ってきてたっけね、毎年。


同じ人から産まれたハズなのに、どうしてこんなにもチガウかなぁ。


「で?スキなヤツでもできた?」
「スキ、っていうか……」