気づけばキミと恋に落ちて

「あーっ‼︎もうっ‼︎」


諦めて帰らないヤツに腹が立ち、ガバッと身体を起こした。


右手でグシャグシャと髪を掻き乱し、ベッドを降りる。


インターフォンカメラを見なくても誰かわかる。


玄関まで行き、内側の鍵を開けると、ドアの向こう側にいるヤツが勢いよく開け、ヒョコっと顔を覗かせた。


「よぉ」


朝七時だというのに、満面の笑みで登場。


「もう…。また来たの?」


玄関にソイツを置いてキッチンへと向かう。


冷蔵庫から麦茶を出し、コップに注ぐとソレを一気に流し込んだ。