手は、わたしの背中に置いて、優しくさすってくれて。


…って、気持ちよくなってる場合じゃないっ。


なにか言わないと‼︎と、慌てて顔を上げた。


「すみませんっ。だいじょ……」


そこまで言って、言葉に詰まった。


だって、この人…。わたしが気になってた人……。


こんなとこで会うなんて…。これはもう、運命かもしれない。


きっと神様がわたしのことを不憫に思って、チャンスをくれたんだよね?


ねぇ、そうでしょ?神様。


で、でも…なにかがチガウ。だってこの人〝おい〟って言った。