気づけばキミと恋に落ちて

「なぁ」
「ひゃっ…‼︎」


ムシしてると、斜め後ろにいたオトコが突然ガバッと抱きついてきた。


「いい反応だなぁ?なぁ、オレずっとシてなくてよぉ。ネェちゃん、相手になってくれやぁ」
「こ、困りますっ。離れてくださいっ‼︎」


お酒臭いし、気持ち悪いしで気分はサイアク。


運が悪いのか、途中の階で、まったく止まらないエレベーター。


その間もずっと触り続ける、気持ち悪い手。


今までキスしか経験のないわたしにとっては、怖すぎて声も出なくなっていた。


カタカタと震える身体。相手は酔っ払っているからなのか、まったく気付いてはいない。


こんなヤツに……ゼッタイ、ヤダっ。


六階に着き、ドアが開いたところで、ありったけの力を込めてオトコをドンッ‼︎と押して逃げる。