気づけばキミと恋に落ちて

拓篤が、なにを言おうとしたのか、そんなの怖くて聞けない。


顔を見るのも怖くて、わたしはその場から逃げ出した。


駅までノンストップ。ただ、ひたすらに走る。


一度も止まることなく、改札をくぐり抜け、ちょうど来た電車に乗り込んだ。


拓篤が……追いかけてくることは、なかった。


ドラマとか、漫画の見過ぎなのかな。


こういう時ってさ、オトコノコが追っかけてきてさ、〝おい、待てって‼︎なに勝手に言って、いなくなんだよ‼︎〟なんて言ってさ。


〝オレだって…お前のことスキ、なんだよ〟って、告白されて、その場で強引にキス、なんかされちゃったりして…。


はぁ……。こんな、想像しちゃってバカみたい。


下を向いたら、涙が出てきそうで、変な人だと思われないようにドア付近に立って、外の景色を見るフリをして上を見上げた。