気づけばキミと恋に落ちて

すると、一瞬大きく目を見開いた拓篤。


「陽美……ごめんっ。オレ……ごめんっ」
「ん…?」
「……ギュ、ってしたい」


トクン、となる胸の奥。


「うん、いいよ。今度は、わたしがギュ、してあげるよ」


そう言ってすぐに、拓篤の身体に抱きつく。


人がたくさんいるとか、そんなのは関係なかった。


ただ、拓篤の気持ちが少しでも晴れてほしい、って思って。


初めて拓篤の背中に、腕を回した。


これまでの二度のギュ、は拓篤の大きな身体に、ただ包まれていただけだったから。


拓篤の背中は、とても広くて、とても温かくて、拓篤のいい匂いがして…。