気づけばキミと恋に落ちて

「そ、うちゃんっ……」


ウチの会社のトイレは、ビルの中の廊下にあって。


その廊下に背中を預け、立っている宗ちゃんがいた。


「はるちゃん…昨日は、ごめん…」
「……っ」


その〝ごめん〟は、きっとキスのことだよね…?


急に思い出したクチビルの感触。


優しい上司が、サイテーなオトコだと知った瞬間だった。


「でも、オレ…本気なんだ。本気で、はるちゃんのことがスキなんだ…」


だから、そんなこと言われても困るんだってば…。


「宗ちゃん…わたし、そのお気持ちには応えられません…」
「どうして…。今すぐ返事しなくてイイって、言ったじゃないか。はるちゃんがオレのことスキになってもらうように、努力するから」