気づけばキミと恋に落ちて

一杯、五百円もしない。やっぱり、この人は優しいのかもしれない…。


〝お礼すれよ〟と言っといて、学生でもおごれちゃう牛丼屋さん。


だから銀行に行こうとした、わたしを止めたんだね…。


さすがに千円以上は、いつもお財布に入ってるもの。


「オレさ、ここの牛丼がスキなんだ。いろんな店舗の牛丼あんだろ?その中でも、イチバンなんだよな」
「そんなに、味チガウんだ…」


わたしには全然、わからない。だって、どこの牛丼屋さんも同じくらい美味しいもん。


「全然、チガウだろ。わかんねぇなんて、陽美もまだまだだな」


わたし〝まだまだ〟なの?それって、どういう意味?


バカにされてることは、確かだよね。


「で?牛丼、食えんの?」
「食べれます、けど」
「ん。じゃ、行くか」