気づけばキミと恋に落ちて

わたしの名前を呼んだのは、宗ちゃんで。


「今日は、あまり忙しくないでしょ?」
「んー。そうです、ね…」


手元の書類を見て、返事をした。


「じゃあ、一緒に来てくれる?」
「へ?」


宗ちゃんは、時たまわたしを連れて外回りをする。


特にこれと言って、わたしの仕事はないんだけど、ただ宗ちゃんの〝気まぐれ〟ってやつだ。


「あー‼︎また、はるるん連れ出してぇ。不倫は反対ですよ、わたし‼︎」


宗ちゃんを指差し意見したのは、留里ちゃんだ。


「あのなぁ…。オレがいつ、不倫するなんて言ったんだよ」
「えぇ?いっつも、はるるんばっかり連れ出してたら、誰だって思いますよ?ねぇ?みんな」


呆れ顔をする宗ちゃんに、留里ちゃんがすかさず返し、みんなに同意を求めた。