気づけばキミと恋に落ちて

やっさんは歌ってたのを中止すると、話しかけてきた。


「うん、じゃあ行っといで。オレ、歌ってるから」
「うん、ごめんね」
「だから、謝んなって。オレいつも一人で来てんだしさ」
「ありがとう」


いつもは一人かもしれないけど、一緒に来た以上、やっぱり一人にさせるのは、なんだか申し訳なくて、せめて早く戻って来ようと部屋を出た。


「遅い」


カウンターに着くと、拓篤と岡崎さんがいて、第一声がコレ。


「オレを待たせんな」


その次がコレ。


「行くぞ」


そして最後にコレ。すべてにおいて、オレ様だ。


そんなオレ様は、わたしの手を取ると歩き出す。