気づけばキミと恋に落ちて

走ってこなくたって、よかったのに。


「そんなん、当たり前だろ⁉︎オレから誘っといて、遅刻とかありえないし」


そういうモノなのかなぁ?わたしには、わからないや。


「やっさん、優しいね」


もしかしたら、好きな人が、自分の彼氏が、やっさんのような考え方なのだとしたら、少し嬉しいのかも。


自分のために走ってきてくれるんだもんね。


「べつに、優しくなんかない。普通だよ、普通」


少し照れたのか、やっさんは鼻先を指でこすると、わたしから目を逸らした。


「あ。ココすげぇ混むんだよ。部屋、空いてるかなぁ」
「ウソだぁ。こんな小さなとこが混むわけないじゃん」


やっさんの言葉を、信じることができなかった。