気づけばキミと恋に落ちて

「留里ちゃん、おはようございます」


宗ちゃんのところから逃げるように去り、留里ちゃんに挨拶すると「はるるん、おはよう」と、いつもの笑顔を向けられホッとした。


「はるるん、どうかした?」
「え?」


突然留里ちゃんに顔を覗くように見られ、ドキリとする。


「うーん。なんか、いつもとチガウ感じがしたから。気のせい?」
「き、気のせいですよっ。さっ、今日から頑張りますよー」


意味なくコブシを作って、上に高く上げる。


なんとなく、宗ちゃんのことを話せなくて。


留里ちゃんのことだから、本人に面と向かってなにか言っちゃいそうだし。


それに〝スキ〟と言われたわけじゃない。


わたしの勘違いの可能性だってある。


だからとりあえず、このことは閉まっておこう。


留里ちゃんはずっと気にかけてくれてたけど、心の中で何度も謝りながら時間は過ぎ、時計は夕方五時をさしていた。