あの丘の上で【下】



そう言って、拓馬兄ちゃんが立ち上がった時。


窓の方から音がした。


鍵が外側から開き、窓が開かれる、そんな音が。


拓馬兄ちゃんが、口に一本指を立てて、こちらに声を出さないように指示した。


静かな部屋に、寒い空気とともに、花のいい香りが漂った。