-命-


「ゆいたいのはそれだけ?」
「…え?」
「あんたがゆいたいのはそれだけかって聞いてんの!!!」

ビクッ!
朱莉は本気でびびっている

「柚にゆわれたからなに? あんたはやっていいことと悪いことがわかんないの?」
「………」
「じゃぁあんたは! わたしが“死んで”ってゆったら死ぬの?! やれってゆわれたからやったってさぁ! それで自分は悪くないとか! ふざけんなよ!」
「………っ」
「もぉうちら中2じゃん? そんなとぉぜんのことわかんなくてどおすんの?!」
「………」
「……何もゆわないんだね。わかった、もぉいいよ」

わたしはあえて落ちついた声をだす
朱莉が顔をあげた
その顔はわたしの表情をみてちょっと安心したみたいだった

「杏は死なせない。…それから…あんたたちも許さない」
「……っ!」
「それくらいわかってるよね」
「………」
「じゃぁね。 もぉ病院にはこないで」

わたしはうつむいたままの朱莉をおいてその場を離れ、もぉ1度病院にもどった