「(ボソ)ちょっと、大丈夫?」
蜂宮が裾をチョンと引っ張った
『(ボソ)あ、あぁ。大丈夫
愛梨は信頼して大丈夫だぞ。いい奴だから』
「(ボソ)そっか。それより神谷さんと仲いいの?」
『(ボソ)あー、仲いいっつーか俺の親友の彼女だから。会ったら話す程度かな』
蜂宮と仲良くなった愛梨は
神谷愛梨(かみやあいり)隼人の彼女で入学して、すぐ付き合ったらしい
(何でも、お互い一目惚れだとか)
「(ボソ)親友って誰?」
愛梨の彼氏が気になるのか、目を輝かせながら聞いてきた
俺は廊下側の真ん中の方を指さして
『(ボソ)あれだよ。赤茶色の髪の寝てる奴』
隼人は寝ているのがバレて先生に叩き起されてた
「(ボソ)今叩かれた人?(笑)」
蜂宮は笑いをこらえながら言ってきた
「(ボソ)結構かっこいいね?
さすが神谷さん」
まぁ、隼人はモテそうな顔をしている
実際、1日1回は告られているらしい
あれでも彼女一筋だから全部断っているみたいだけど
『(ボソ)あいつ、あれでも彼女一筋だからな』


