「いい、自分で立つ」
素直に掴まればいいものを
「よし、立てた」
どうだと言わんばかりに胸を張るが、次の瞬間……
「うわっ!」
足元がふらつき後ろに倒れる
咄嗟に手首を掴み前に引き寄せる
『っと、危ねぇな』
「あ、ありがと」
だから素直に掴まればよかったんだよ』
「反省してますぅ」
『まぁいいや
それより、早く教室行かないとな』
そう言うと蜂宮を抱えた
「え?きゃあ!」
「ちょっと待って!まさか”これ”で行く気?!」
これとは……
『当たり前だろ。なに、恥ずかしいのか?お姫様抱っこ』
お姫様抱っこの事である
「何でこれなの?!
他にあるじゃない!おんぶとかさ!」
おんぶか……
『俺はそっちでもいいけど?
お前の”あれ”が当たって得だし?』
あれが何の事か分かったのか手を交差する
『このままでいいよな?(ニヤッ)』
「う”ぅ。このままでいいです///」
『んじゃ行くぞ』
俺はキモいくらいテンション高めで教室に向かった


