このままひとりで歩かせても転びそうなので、面倒だから抱き上げる。
いつもなら照れて暴れると思われるリズが、意外にもクスクス笑いながらオレの首に腕を回してきた。
それだけで相当酔ってることが伺える。
リズはクスクス笑いながらオレの耳元で囁いた。
「シーナ、命令よ。パスワード、一生愛してる」
「はぁ!?」
いったい何の命令?
困惑するオレの意識をよそに、人工知能が応答した。
声紋照合。認証一致。
マスターの命令受理。
パスワード照合。認証一致。
性機能システムロック解除。
ターゲット、レグリーズ=クリネに限定。
性機能ってもしかしてアレ?
オレって解脱してたんじゃないのか?
ターゲット、リズに限定ってことは、リズが相手ならできるってこと?
えぇっ!? いったいどういう風の吹き回し……って、酔ってるからか。
でも十八歳設定で大人の階段上っちゃっていいのかなぁ。前世より早いじゃないか。
そんなことを考えてオレはちょっとドキドキしているのに、リズは命令を終えた途端オレにすがって眠ってしまった。
当初の予定通り、リズをソファに横たえる。ゴクリと生唾を飲み込んで、気持ちよさそうに眠るリズを、凝視する。いや、生唾でないけど。



