異世界で不老不死に転生したのに余命宣告されました



「それから今回もギリギリだったからついでにバッテリも交換することにしたわ。その時、一瞬電源が切れるんだけど中のあなたは大丈夫かしら」
「さぁ……」

 それをオレに聞かれても……。
 そもそもオレの意識はこの体の中のどこにあるのかはオレ自身も把握していない。
 それは生身の人間も同じじゃないだろうか。その体が自分だとはわかっていても、体の中のどこに意識が宿っているかなんて、わかっている奴なんかいないだろう。

 オレの存在がメモリに記憶されたデータのようなものなら、瞬電で消えてしまう可能性もあるな。でもたぶん人格形成プログラムのようなものだから、システム領域にいるんじゃないか?
 だったらシステム用のバッテリで保護されてるだろう。

「他のバージュモデルは? バッテリ交換したら人格までリセットされるの?」
「そんなことはないわ」
「じゃあ、オレも何十日も放置されるわけじゃないからたぶん大丈夫だと思うよ」
「そうね。万が一消えちゃっても恨まないでね」
「え……」

 冗談だとはわかっていても、縁起でもないこと言うなよな。最初に宣告された余命が尽きるにはまだ時間があるんだから。
 てか、消えちまったら恨むこともできないだろう。