ふと見ると、オレに押さえつけられているロボットが、首だけでオレを振り返り無表情に見つめていた。その目が緑色に光っている。
まさか、こいつが!?
「おまえ、オレの登録情報をどうするつもりだ!」
腕を掴んで引き寄せながら怒鳴ったが、ロボットは無表情のまま返事がない。向こうからシャスが心配そうに尋ねた。
「どうした? シーナ」
「こいつに登録情報読み取られたみたいだ」
「おまえの情報って名前と所属くらいじゃないか? 決済機能もついてないし、人間と違って生体情報もないし、なんの役に立つんだろ」
「わからない」
この間のベレールのように記憶領域が消されてはいないようなので、局でじっくり調べてもらうことにした。
ロボットを立たせてシャスと一緒に店の外に連行する。班長に指示されて護送班に引き渡そうとしたとき、またしても頭の中にシステムメッセージが流れた。
照準器による赤外線感知。
ターゲットとの距離50メートル。
照準器って銃の!? 誰が狙われてるんだ!?
オレは立ち止まり、視覚モードを切り替えて赤外線を可視化する。
事件のあった店の、通りを挟んで向かいにあるビルの屋上から赤外線のビームがまっすぐに延びているのが見えた。
ビームの終点を急いで目で追う。
そこには肩の通信機に向かって何か話しているラモット班長の背中があった。



