こっちに走って向かってくる。
あれはまさしく部長。
まてよ、私今ブラしてない。
今日に限ってしてない!
シャカシャカのジャージだから分からないと思うけど。
まず、スッピンだし!!
にににににげなきゃ!!
足には、自信があった。
中学高校とソフトボールで体を鍛えていたし、まず、㉙歳のおじさんに負けるなんてことはあるはずがない。
と思ったのもつかの間。
「なんで逃げるねん!!!」
気づけばすぐに追いつかれて手首を掴まれていた。
「部長が追いかけてくるからじゃないですか。
それに、昨日あんなとこ見せられて気まずいってのもありますし‥」
ノーブラの胸を悟られまいと自然と猫背になる。
「お前が、俺の顔みるなり逃げるから追いかけたんや。
昨日の事は、日常茶飯事やから慣れろ。」
「慣れろって、無理に決まってるじゃないですか!!
全く会社を何だと思って‥」
「あー、うるさいうるさい。
まあ、なんでもええけど、今度からはちゃんとブラしてこいよ。」
え、ブラ‥?
一瞬思考が停止する。
バレてる!!
何故!!!
真っ赤になってうろたえていると、部長が吹き出す。
「冗談やったのに、ほんまにやってなかったんや。」
しまった!!!
墓穴ほった!!!
