その扉の向こうに

「私はね、ずっと前から知紗が先生の事好きになるのは分かってたし、私は知紗と先生が上手くいくために色んな事をしなきゃいけないの」

「え、佐保ちゃん、よく言っている意味が分かんないんだけど…」

「知紗、私は先生と知紗を幸せにする為に生まれてきたの」

佐保ちゃんの顔は真剣そのもので、だからこそ余計に私を混乱させた。

「あの、さ。そんなに私と先生ってくっつかなきゃいけないの…かな?いや、先生は素敵だし…その見ててドキドキするし、でもその上手くいくとか…」

「…やっぱり信じられないよね。…これ読んで」

信じられないというか、理解出来ていない私に佐保ちゃんは手紙を差し出した。少し古びたそれは、表紙に知紗ちゃんへ、と柔らかな字で書かれていた。