背後で爽が、ソファーに鞄を置く音がする。





「どうしたの?なんか、機嫌が……わっ!」





突然、背中から抱きすくめられて、ピクリと反応する。





「どどどうしたの?危ないよ?」





爽は、髪に顔をうずくめたままなにも言わなかった。





「……あのさ、」





爽が不機嫌そうに耳元で言った。





「俺、他の男と関わんなって、言ったよな?」





うっ……、声が低くて怖い……。