「さっきさ、外を見てたら、五人ぐらいの女子が白い棒を草むらに捨ててたんだよ。そんで、なにかと思って考えてたら、すみれちゃんが出てきて、草むらをかき分けて何かを探してたんだよ。ああ、副会長もいたな。そんで、見つけた白い棒を持って校舎に戻って行った」




つまり、すみれは、誰かが隠したものを探していたせいで遅れたって訳か?





「それで、遅れた理由は自分達のせいだって。いい子だね、すみれちゃん」





もしかして、コイツ……!




洸は顔は笑ったまま、鋭く俺を睨んだ。





「俺、すみれちゃんのこと、狙ってるから」





「お前っ!すみれは今まで関わってきた女とは違うんだぞっ」





「知ってるよ、そんなの」