俺、お前以外は愛せないから ~私とアイツの仮面舞踏会~

い、痛いっ……!





「すみれ様、大丈夫ですか?!」





うぅ……。





竜太郎、遅い……。





床に打ち付けた肘をさすりながら、私は身を起こした。





って、相手の子大丈夫?!




少し離れたところで、うずくまっている女子を見つける。





私は慌ててその子に、近寄った。





「大丈夫ですか?」





そう声をかけると、その女子はビクッと肩を跳ねさせた。





「ごめんなさいっ!」





その女子は身を起こしてから、深く頭を下げた。




「ちょっ。頭を上げてください!」





って、もしかして、この子……。





「萩原 凪、さん?」





「っ……、はい」





やっぱり、萩原さんだ。




萩原さんは、この学園で一人しかいない、盲目の少女だもん、すぐ分かるよ。





「萩原様、今日、杖はどうなさったのですか?」





「っ、ごめんなさい、杖は、その……」





萩原さんは、苦しそうに顔をしかめた。





そのとき、私はピンとした。





そうか、盗まれたんだ。