確かに私は被害者なんだけど、そこまでダメージ受けてないんだよね。
確かに嫌なんだけど.....。
こうなって気付いたけど、私ってメンタル強いかも。
「ま、そう何だけどさ。やってることが幼稚すぎで笑えるからダメージ受けないもん」
ニハハと笑った私に、
「もう、嵐ってば」
と呆れ顔の可奈と、
「嵐らしいと言えばらしい」
と肩を落とした眞由美。
「二人が居てくれるから、大丈夫なんだし」
一人だったらきっと堪えらんなかったよ。
「ら~ん!可愛い」
と抱き付いた眞由美と、
「うんうん、良い子だ、嵐」
私の頭を撫でた可奈は笑顔だ。
ん、二人が居たら頑張れる。
普通じゃなくなった私の日常は、どんどんと変化を遂げていく。
そして、一番苦手だった彼らとの関わりを強くしていくことになるんだ。
チャイムが鳴り始まった授業、私は落書きされた机に座って教壇に立つ先生をぼんやり見つめる。
だけど、頭の中で考えるのは彼女達を操ってるであろう人物。
どうして私はターゲットにされたんだろうか?
平穏無事に生活してたいだけなのになぁ。
目立つ事もしてないはずなのに.....。
どうして、こんなことに。
眼鏡を外して、目を擦った。
ああ、本当に面倒臭い。
先生が霞んで見えた。
これだけ目立ってしまったら、普通に戻すのはしんどいなぁ。
悪目立ちなんて冗談じゃない。
コトンと畳んだ眼鏡を机に置いた。



