私が戸惑っていると、桐山さんが眉を下げる。 「…もしかして、言いにくいことだったか?」 桐山さんの言葉を聞いた入谷くんが慌てたように立ち上がる。 「そ、そうなのか!?悪い、込み入ったこと聞いちまって…!」 「いや、そんなことはないけど…!」 でも、一緒に住んでるわけだし、ちゃんと話しておくべきだよね。 「えっと、今から2年前になるんですけど…」 私は自分の過去を話し始めた。