―次の日の午後。 「…よし!」 桐山さんが手配してくれた業者さんから荷物を受け取り、私の引っ越しは完全に終了。 ベッドやタンスを置いても広々としていて、吉野荘も狭くはなかったけど、この部屋は広すぎるくらいだ。 整理を終えて何をしようか考えていると、ロワと桐山さんがやってきた。 「花菜、整理終わったかい?」 「はいっ、終わりました!」 「ではお茶でもどうだ?佑真が用意してくれるらしい」 遠くで『え!?俺!?』という声が聞こえたような気もしたけど、嬉しいお誘いに私は頷いた。