さっき帰ってきてたはずだけど。 「まだ部屋にいるのか」 「私、呼んできます!」 「いやいいよ、俺が呼んでくる」 桐山さんの言葉に甘えてひとり待っていると、先ほどから付きっぱなしだったテレビに自然と目が行った。 なんということもなくCMを眺めていると、それが終わった途端― 『はい、ということで今日のゲストはモデルの藤澤玲さんです!』 最近見慣れた顔が、そこにいた。