話し終えた私は、ふうと息を吐いてお茶を啜った。 「…まあそんな感じで、今は友達の家のお店での臨時バイトと、お兄ちゃんからの仕送りで生活してます」 ああ、なんだか結構喋って疲れたな。 そうしてチラリと2人を見てみると― 「み、みやぞの…っ、悪い、そんな過去のこと聞いちまって…っ!」 入谷くんが泣いていた。 「………えっ!?」 予想外の出来事に、私は驚いて声を上げる。 深刻な顔をしていた桐山さんが、入谷くんの顔を見て吹き出した。