紅蒼物語




スラッと伸びた手足にキラキラと輝く銀色の髪、吸い込まれるような青い瞳を持った彼は、誰もが思わず見惚れるほどの容姿をしている。







あたしが信頼しているもう1人だ。





彼は、陛下の息子……つまり東国の王子で
歳はあたしたちと同い年





「英(はなぶさ)!」






驚いた声を上げたのは陛下だ。





でも、あたしだって驚いてる。いつの間に部屋に張ってあるシールドを壊したの?





「あれくらいの魔法ならすぐ壊せるよ
それより、俺も西国に行くよ。二人だけじゃ色々と心配だしね 
いいでしょ? 父さん」






まるであたしの心を読んだみたいに答えた英。





だけど王子である英が西国に行けるのかな?





「だめだ。
英、お前は王子なんだぞ? 西国に行くのは危険すぎる。

もし捕まったらどうするんだ?
それに、鈴達なら強いから大丈夫だろう」





案の定、陛下に否定された






まあ、普通はそうだよね。不用意に王子が出歩くのは色々と危険だから