青春日和



校庭の方から、サッカー部のかけ声が聞こえてくる。

掃除のとき、平遥に言われた。

その言葉で、ふっと心が軽くなった。

今の今まで何がそんなに重くのしかかってたのかは自分でも分からない。

でも、それは平遥のおかげで結構楽になった。

今なら、言える。

言う。

言う。

言うんだ。

私なら言える。

私ならできる……

絶対、今日の放課後に嶋田と話すんだ……!


「……の」


「……しの」


「西野!」


「はいっ!!」


耳のすぐ近くで叫ぶな!

私の耳元で叫んだ誰かをキッと睨む。

そこには、


「お前、さっきからブツブツ怪しいぞ」


苦笑いしながら私を見下ろす平遥がいた。

怪しい怪しくないとかの問題じゃないの。

今自分の中ですごい葛藤してるの。

ほっといてよ。

平遥をスルーし、机に突っ伏す。


「無視かよー」


「無視だよぉ」


こいつ、“カマチョ”なの!?

スルーしたくらいで凹まないでよ。

呆れるわ。