「あの、さ、返事今じゃなきゃ駄目?」
「え?」
「いや、なんか、自分の気持ちがよくわからなくて。明日でもいい?」
「あ、ああ、ごめん。急かしすぎた。明日でいいよ。悩むんだったらもっと悩んでいいし。ずっと待ってるから」
嶋田はまた、優しく切なそうに微笑んだ。
同時に胸がぎゅっとなる。
この人のこと、大嫌いなはずなのに。
なぜか涙が出そうだ。
《キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン》
丁度、チャイムが鳴った。
嶋田は、図書室を出るとき、「答えがNOだったら、そのときは諦めるよ」と、言い残していった。
なんだよそれ。
諦めないんじゃないの。
「嘘つき」
私の声が静かに響いた。

