「ね、今のが返事ってことでいい?」
「はぁ?」
「今の私たちのやりとり」
呆れて物もいえない。
これのどこが返事なのか。
どこをどう見て返事と見たのか。
「だって、今西野さんの口元にやけてた」
慌てて口を隠す。
「もう遅いって」
お腹を抱えて笑う。
いや、待って、この空気、なんなの?
私と嶋田の温度差激しくない?
「嶋田、私、何にも返事してないんだけど」
「……あ、ごめん」
クーラーの音だけが図書室に響く。
空気が凍った。
私が作った気まずい雰囲気。
これ、私がどうにかしなきゃいけないんだよね?
なにか、言わなきゃ。
私が口を開こうとしたとき、
「じゃあ、ちゃんとした返事聞かせて?」

