「失礼しまーす」
遠慮気味にドアを引きながら、来るなと願った人が入ってきた。
「ごめんね、遅れて」
そう言って、私のすぐ隣に座った。
こんだけ広いんだから、もう少し間あけてよ。
私が貴方のこと嫌いなの知ってるでしょ?
近寄んないでオーラをビンビンに出しても、それを無視して勝手に話し始めた。
「ゆう……西野さん、小学生の頃、本当にごめんなさい。これ、言い訳になっちゃうんだけど、わたしも脅されてたの。『ゆ、西野さんと仲良くしてるとお前も一緒に虐めるぞ』って。それで、怖くて怖くて。今思うとさ、そのときに怖がらずに西野さんの味方しとけばよかったってずっと後悔してた。今更遅いけど、許してとは言わないから、また、一から友達になって下さい」
そこまで言うと、席から立ち、頭を地面につくぐらいに下げた。
「や、ちょ、とりあえず頭上げてよ。そこまでしてなんて言ってないし」
恥ずかしいやら、ムカつくやら、そこまでして元の関係に戻りたい嶋田の気持ちが理解できない。
あたふたした私を見て、嶋田がくすっと笑った。
「何」と、睨む。
「別にー」と、誤魔化す。

