悩みに悩んで買ったのは、焦げ茶色の桜のワンポイントが入っているお箸(七〇〇円)と、優しく微笑む三毛猫が描かれている湯呑み(千円)にしていた。
会計をすました後、「俺の小遣い……」と、お財布の中を悲しそうに見ながら、嘆いていた。
その様子が可笑しくて、クスクス笑うと、「笑うな~」と、半泣きの声で怒られた。
まあ、その声だと怒られても、全く怖くないんだけど。
「よかったんじゃん?気に入った物が買えて」
「まあな、おばあちゃんが気に入ってくれたらいいよ」
横田は、誕生日用に包んでもらった合計一七〇〇円のプレゼントを大切そうに抱きしめながら笑った。
買ったことが嬉しいのか、渡すことが楽しみなのか、顔がとにかく気持ち悪い。
にやにやしている。
「気持ち悪い」
呆れながら言うと、
「うるせぇな~」
と、気持ち悪さが倍増した顔で怒った。
とても幸せそうな顔だった。

