寄ったのは、ショッピングモールの一角にある、値段もリーズナブルな和食器屋。
安い物は三〇〇円ほどで買える、という学生には何とも嬉しいお店。
風呂敷、お箸、茶碗、湯呑み、箸置き、お皿などなど……
いろんな物が揃っている。
見てるだけで楽しくなってきた。
「良いのって、やっぱり高いなー」
隣では、横田がおばあちゃんの誕生日プレゼントに頭を抱えていた。
「お箸と湯呑みでしょ?」
「まあ、そうなんだけど、気に入ったのはやっぱり高くてさ」
「どれぐらいするの?」
横田が手にしている湯呑みを覗いて見てみると、
「一五〇〇円!?」
高い、高すぎる。
世間一般にしては安い方なのかもしれないけど、中学生にしてみれば、一五〇〇円は大ダメージだ。
もしかしたら、一ヶ月分のお小遣いが吹っ飛ぶ。
“安くて良いもの”っていうのは、少ないのかもしれない。

