「失礼しまーす」 「ん?どした?」 「……えっと、西野さんを迎えに来ました。あと、先生が調子はどうだって」 ベッドのカーテン越しに聞こえてきた。 声的に……あの人だ。 忘れられない声。 なんで、私がここまでこの人を気にする──忘れられないのか、自分でもわからない。 未練なんて、ないのに。 裏切られたのに。 なんで、気になるのか、不思議でたまらない。