「わたしもそうだったから……」
驚きの新事実。
「じゃあ、先生は……」
さっきの怒り方見て、よくそんな簡単に聞けるな!
火がついたらどうしてくれんの!
「そう、元ヤン」
「やっぱりですか!」
「ちょこっとヤンチャしてただけよ?」
「髪とか染めてたんですか?」
「バリバリ」
「先生は?」
「毎日注意」
「うわーすげーな」
こら、そこのメンドクサイ奴!
教師に向かってタメ口きくな!
怒らせたら、恐いんだから。アンタもさっき見たでしょ?!
「あと、それ」
先生が平遥を差す。
「どれ?」
「それ。タメ口」
先生が肩を震わす。
口に手を当てて、クスクス笑うと、豊麗線が浮き出る。
でも、綺麗。
こんな人が、平遥みたいな人だったなんて、信じられない。
「あ」
やっと気づいた平遥は、慌てて口を抑える。
そんなことやっても無駄なのに……
「中学校だと、先生だけじゃなくてややこしい先輩後輩も出てくるから、気をつけた方がいいわよ」
「先生がややこしいなんか言っていいんですか?」
コイツは、人見知りってものが辞書にないのか。
「あ……ダメね、秘密」
シーって子供をなだめるように、人差し指を立てる。
「はいっ、話はこれで終わり!教室戻っていいわよ」
ガタッと席を立ち、「失礼しました」と、し・っ・か・り言って、生徒指導室を出た。

