青春日和



いつも通りの道をいつも通りの風景を見ながら、少し早めに家を出て、少し早めに歩く。

自然と鼻歌を歌っていて、近所のおじさんに変な目で見られた。

でも、いいんだ。

今日は、とっても気分がいいから。

この幸せをみんなに分けてあげたいぐらいわたしの心はふわふわしてる。

いつも通りの校門も、いままでは憂鬱にしてきた生徒の笑い声や話し声も心地いい。

この調子で教室の前まで来て、一つ深呼吸。


「おはよーございます」


自分でも驚くぐらいの声が飛び出た。

こんなに出すつもりじゃなかった……

顔が赤くなるのを感じていると、


「おはよ」


よっ、っと手を挙げて嶋田が笑った。

気のせいか、嶋田の周りにクリーム色と黄緑とピンク色のオーラを感じる。

顔も柔らかい。


「お、おはよ」


私も、よっ、と返す。

それから、何を言えばいいのか、何を話せばいいのか、わからなくて二人で見つめ合うこと三十秒。


「あ、ゆうか、準備してくるね」


まだ、自分のことを名前で呼ぶ癖が付いていて、少し慌てる。


「ん、わかった」


慌てるわたしを見て、クフッと笑うと、嶋田は自分の席に戻った。

人の笑い方って、変わるんだな。

あんな笑い方、小学校の頃しなかった。