……待て。
今は放課後。
当然、部活の人は部活に行ってるし、帰宅部の人は帰っているはず。
なんで、平遥がいるの?
すると、私の心を読んだかのように、
「えー、帰る人いなかった」
と、平然と応える。
「いやいやいや、一人で帰ればいいじゃん」
というか、あんた人気なんだから帰る人なんて山ほどいるでしょ。
平遥は、また私の心を読んだかのように、
「部活の人が多いし、女子と帰ると何喋っていいかわかんねーから」
と、当たり前のように応えた。
「は、はぁ…」
よく分からないけど、なんとなく分かる。
いや、やっぱり分からない。
人気者も人気者なりの苦労があるんだろう。
うーん、複雑……
ふと、時計を見てみると、嶋田のことを思い出した。今まで忘れてた。
嶋田帰っちゃったかな……
今日は確か委員会の集まりがあった。
委員会に所属している嶋田はまだ残ってるはずだけど……
鞄はまだ残ってる。
よし、ここでもう少し待とう。

