「恭真・・・?」
「悪いけど知紗。
今見たことは誰にも言わないように。
俺のことは勿論、あの2人のことも深く関わるな」
「どういうこと・・・?」
「悪いけどな知紗・・・」
恭真はいつもと違う雰囲気を出しながら、チサへ近づく。
「きょ、う・・・ま・・・・・?」
1歩ずつ下がると、恭真は1歩ずつ近づいてくる。
マズい、このまま後ろ下がっても壁だ。
行く手を阻まれたら、チサどうなるの!?
色々考えているうちに、追い込まれる。
恭真の顔とチサの顔の距離は、数センチもない。
「恭真・・・近いよ・・・・」
「知紗、今から言うこと、誰にも言うなよ。
勿論花菜にもだ」
「言わない・・・何?」
「俺も紅羽もレイも。
知紗たちの世界では決して生きて行けない。
1歩間違えていれば、総司もだ」
「チサたちの世界・・・?
どういうことなの?
意味が、わからない・・・よ」
「わからなくて良い。
俺たちのセカイについては知らない方が良い。
知らないまま生きろ。
その方が・・・身のためだ」


