元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~









「へぇ、ここが花菜チャンの地元か」

「うん、まあね」



この街には、沢山の思い出がある。


キャットのリーダーとして、多くのヤンキーグループから街を守った。

街を綺麗にしよう努力した。

地元で配られる新聞に載ったこともある。

そのため、カナの顔とリーダーであることを知る人は多い。

今でも見知らぬオバサンに話しかけられることもある。



「どこか行こうぜ。花菜チャン道案内よろしく」

「どこが良いかな・・・」



都会でもないので、駅ビルとかは何もない。



「じゃ、あそこでも行こうかな!」

「え?どこどこ?」

「秘密!ついてきて!」



あそこは人通りも多くないし、思い出が沢山詰まった場所だ。

あそこへ行く途中、多分カナたちと同い年ぐらいの子が数人、キャアキャア騒いでいた。



「あの人かっこよくない!?」

「本当だー!」

「隣の人は彼女かな?」

「あの子知っているよ!
あの伝説のヤンキーグループ・キャットのリーダーだった、相島花菜さんだよ!」

「へぇ!あの子が?」

「イケメンくんとお似合いだねー」