元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~










☆☆☆





そんなこんなで、旅行は終わり。

見慣れた学校の前に、駅からここまで連れてきてくれたバスが停まる。



「じゃあねー花菜!」

「バイバイ花菜!」

「バイバイ!紅羽、知紗!」



2人と別れ、カナも帰路につこうとしたら。



「かーなーチャーン」

「総司?」

「一緒に、出掛けない?」

「は?」

「このまま帰るのも勿体ないなぁって思って。
花菜チャンこの後用事ある?」

「ないけど・・・」



最初の方に言ったと思うけど、カナには両親はいない。

カナより仕事。

このまま真っ直ぐ家に帰り、早めにお風呂入って寝ようと考えていた。



「じゃ、行こうぜ!
付き合ってもらうお礼に、花菜チャンの家の近くで良いよ。
家、どこ?」



場所を教えると、総司はやはり力強くカナの手を引き、駅へと向かった。