元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~










花菜は久保田と付き合い。

紅羽と神崎も良い方向へ向かい始めている。

恋人になる日も近いだろう。



そしてチサは、

恭真に恋をした。




「初めは紅羽だった。
恋愛感情なんてなかった。
ただの興味だったんだ。
殺し屋組織のボスである俺が、表の世界の子を好きになるなんて有り得ないと思ったし。
それなのに、俺は知紗を、好きになった」



多分初恋なのだろう。

顔が真っ赤で、可愛い。




「俺の父親は殺し屋だし、俺も殺し屋だし、俺の周りも殺し屋だらけだ。
断るかもしれないけど・・・俺の気持ちを、伝えたかったんだ!」



トマトみたいに真っ赤で、眉間に皺の寄る恭真。

恭真を見ていたら、吹き出してしまった。



「なっ!?笑うな!」

「だって、面白くてさ!
キャハハハハッ!」

「ち・・・知紗・・・」

「恭真、チサは恭真が好きだよ。
恭真のことを知った今でも、そう思えるよ」

「知紗・・・」

「好きだよ恭真。
チサと、付き合ってください!」

「おう!
これからもよろしくな、知紗!」






幸せな毎日が訪れると、

チサは、信じていたんだ。







信ジテイタンダ。