元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~









どういうことだよ!

記念すべき100ページ目なのに!

まさかの失恋で迎えるなんて・・・。

嘘だろ―――――ッ!?




「俺も知紗のこと好きだよ。
さっき知紗に聞かれた、好きな人。
それ知紗のことだし」

「へ?」



なら無理じゃなくないですか?




「でも、言ったでしょう?
俺は知紗たちのセカイで生きられないって」

「どういうことなのソレ」

「言えないよこの先は」

「きょうっ・・・・!?」



いきなりキスされ、その先が言えなかった。

この間よりも長い、キス。

意識も遠くならない。




「好きだよ知紗。
でも・・・ゴメン。
他の奴と幸せになれよ・・・知紗」



凄く哀しそうな瞳で言った恭真は、そのまま踵を返し、帰ってしまった。



「・・・恭真ぁ・・・・!」



好きなのに。

好きなのに。

叶わないなんて。




そんなに儚い夢を、

チサは持ちましたか?